先日、ネットを徘徊していたら、こんなのを見つけました。

中高生が思い描く将来についての意識調査2017

ソニー生命が行ったアンケートだそうで、その結果がとても興味深かったのです。

中でも私的一番の注目ポイントはやはり「中高生がイメージする大人とは?」ですね。
結果はこのような感じ。

こちらは中学生を対象にしたもの。
案の定、大人に対して世の中高生たちはネガティブなイメージが強いようですね。
私から見ても「みんな疲れてんなぁ」などと思っているくらいですから、結果もそうなります。
その下の2011年の結果との比較もまた興味深いが、この頃からすでに「大人って疲れてる」という印象なのですね。
最後の項目「尊敬できない/尊敬できる」の結果の変化にも注目だと思うのです。

 

でもって、高校生の方の結果はこんな感じ。

上の中学生の結果とはほとんど変わらずですが、改めて自分が子供だった頃の大人って、多分同じように「疲れていたのかな…」と思い起してしまいます。
確かに「疲れていた」とは思うんだけど、やっぱりバブルフィルターという様なモノの影響もあってなのか、さほど疲れているように見えなかったのかもしれませんね。それに当時は働けば働いた分お金になっていた(もしくはそんなに働いていなくてもお金になっていたw)人たちが殆どだったでしょうからね。

今は働いても働いても我が暮らし楽になっているんだか、いないんだか…という感じではないでしょうか。
特にバブル経験した人は強くその辺を感じているんじゃないかな??どうです?
因みに私はバブルは経験できませんでしたw
なのでその辺の感覚が分かりませんが、今となっては経験しなくて良かったと思います。

 

大人も好きなことしていいんだ

更に興味深いなぁと感じたのは「中高生が考える“カッコいい大人”のイメージとは?」の結果ですよ。

ご覧の通り、上位3つは「好きなことに打ち込んでいる」「マナーがしっかりしている」「身近な人々を大事にしている」だそうです。それ以下にも「仕事に打ち込んでいる」とか「面白い・ユーモアがある」も結構回答数が多い。
この結果をみて「YouTuberになりたい」という子供たちが出てくるのも仕方ないなwと思ってしまいました。
実際、仕込みは大変だけど、動画に登場する彼らは楽しそうだもんね。

という事は、今の大人たちは楽しそうに生きていいたり、仕事に前向きに打ち込んでいる姿を見せることができていないという事なのかもしれないですね。
家族を養っていかなくてはならないから、そう簡単に「好きなことを仕事にすればいいじゃん」とは言えませんが、少しでも家庭内では楽しそうに、もしくは仕事が忙しくてもやりがいを感じているような姿を子供たちに見せられたらいいのにね。
そんな社会になればいいのですが…

あともう一つ、この結果を見て感じたことが「ファッション業界はヤバい」と言い過ぎない事かな。
高度経済成長期やバブル時代とは違って、今はモノ余り時代の上に徐々に国内の人口は減っていく傾向にあるのですから、製造業としてのアパレルが淘汰されるのは目に見えています。恐らく家具家電業界も同じではないでしょうか?
それを口にしてばかりではなく、次のことを考えて、楽しく仕事していきたいなと改めて思いました。
そもそもファッション業界って夢やパワーを服に乗せて売るという要素もあると思うんですよね。
頭では損得勘定してても、外側は楽しそうにしてないと、益々この業界目指してくる人少なくなるじゃないかな??

この記事を書いた人

苫米地香織

日本で一番アパレル販売員を取材しているファッションジャーナリスト
販売員として働きだすが1年で挫折し、アパレル企画会社に転職。独立後は衣装制作、グラフィックデザイナー、ライターとして活動し、現在はファッション業界誌を中心に執筆。これまで取材してきたアパレル販売員は2000人を超える。