30年経っても大して変わらない業界

tumblr_ofuuj6z88v1ukx0lco1_540

先日、Tumblrで回ってきた1983年のananの表紙。
ハウスマヌカン懐かしい響きですね。
いまいちばんの興奮的職業ですって!
当時は小学生だったので、こんなにもてはやされてる職業という記憶が余りありません。

どうやらこの号は販売員特集のようで、表紙を見るとハウスマヌカンの募集ページもある様です。

小見出しには「あるときはスタイリスト、そしてモデル アドバイザー、バイヤーのスーパーマン的職業」とか書いてあります。
あながち間違いではないけど、現在でもすべてできたら本当にスーパーマンだなぁと思います。

因みに「ハウスマヌカン」って何語か?と思いまして(そんな事も知らなくてすみません)調べた所…日本の造語なんですね。

小売店で客にスタイリングのアドバイスや商品の説明をする女性販売員。マヌカンはフランス語でファッション・モデルのことだが,ハウスマヌカンは日本での造語。
https://kotobank.jp/word/ハウスマヌカン-162592

コトバンクではこんな感じで記載されてました。
流行らせたくておかしな呼称を作る日本人お得意の技って感じです。

そう言えば以前、取材で80年代の(それこそこのananの頃ですね)ハウスマヌカンと呼ばれて販売員がもてはやされていたけど、待遇は最悪だったと言う話を聞きましま。
その頃と比べれば、今はマシになってる企業もあると思いますが、地位は変わっていないのかなぁと感じました。

それを裏付けのがこのananの3年後にヒットした「夜霧のハウスマヌカン」ではないでしょうか?

夜霧のハウスマヌカン
はやりすたりに命をかけた
あさはかな女の私でも
あおいうなじは心意気
ふれて下さい後から
夜霧のハウスマヌカン
刈りあげても剃りあげても
夜霧のハウスマヌカン
又毛がはえてくる

ファッション雑誌切り抜いて
心だけでも New York
表参道人の波
乗ってみせるワ玉のこし
夜霧のハウスマヌカン
お金もないのにみえをはる
夜霧のハウスマヌカン
又昼はシャケべんとう

今日もお声がかからない
オーナー私を嫌いなの
なにわ恋する御堂筋
女ひとりのはしご酒
夜霧のハウスマヌカン
社販で買った黒のドレス
夜霧のハウスマヌカン
私来年三十路ダワ

この曲、作詞がいとうせいこうさんなんですね。
書きそう感がハンパないw

ともあれ、華やかな職業として一時はもてはやされていたのに、数年後「実情はこんな大変よ」と落とされた感じなのではないでしょうか。

たまに「販売員はやめておいた方が良い」と言う親御さんがいるのですが、もしかしてこの曲が影響してるのかしら?だろうなぁ。

ハウスマヌカンだ、販売員はカッコいいと持ち上げて、「ブラックじゃね」と落としたのはこの時代で、ここから改善出来てないのが現状なのでしょう。
デジタルインフラのお陰で世の中はこの30年で大分変わったのに、ファッション業界は中々変わらないものですね。
新しいモノ好きのミーハーな業界のハズなの…

この記事を書いた人

苫米地香織

苫米地香織

服が作れて、グラフィックデザインができて、写真が撮れるファッションビジネスライター
日本で一番アパレル販売員を取材している人