今朝、面白い記事が流れてきたので…
こちら

アパレル店員の「声掛け」からどう逃げるか

全くファッションとは関係ないフリーライターさんのこういう話しは貴重です。
個人的に周囲でファッション業界以外の友人に「何で接客されたくないの?」と稀に聞くことはあるけど、面白い。
「あぁ、そう思っているんんだ」と考えさせられる。

で、一番考えさせられたのはココ

 なぜ、ここまで店員から声を掛けられるのが嫌なのか、自分でもよくわからない。しかし、コンビニに入って店員から「なにかお探しですか?」「この生姜焼き定食、お客様にお似合いですよ」と話しかけられたとしたら、どう思うだろうか。余計なお世話だと思うはずだ。

服と生姜焼き定食は違うが、服にも食にも好みというものがあるのだから、それが定まっている場合には、自分の世界にだけ集中して商品を選びたい。高級料亭でもない限り、店側の勧めを聞きたいとは思わないだろう。特に、服のように自分の好みがはっきりしている商品の場合は、お勧めされてしまうと、店側にそんなつもりはなくても、押し売りのように感じられてしまう。

「何で接客されたくないの?」と個人的に聞いても、大体が「ウザい」あと「買わされそう」のどちらか。
それは確かに正解なんだけど、表面的な回答でしかないなと思うところもある。
このライターさんも結局は「よく分からない」と書かれている。
でも、これを飲食店と置き換えて考えたところは凄く分かりやすかった!

確かに定食屋において「今日のお客さんへのお勧めは生姜焼きだよ」と言われても、今日の気分はかつ丼だったら「どうするん?」ってなる。
でも、それがあんまり行くことがない高級料亭だったら…と想像すると、何かサジェストして欲しいなという気持ちになるよね。

ファッションもそういう事だ!

ユニクロやしまむらやファストファッションの店は定食屋のようなものであり、お客は「流行ってるから(定番だから)こんな服あるだろう」を前提に来店している。だから、まずは自分で探して、どうしても見つからない時にはお客から店員に声を掛けるのが暗黙の了解。
反対にデザイナーズとか高級ブランドは、高価な分、目的はあっても何を選んでいいか分からないから、ある程度は店員の助けやアドバイスが必要になるだろう。

さて、その中間に置かれたブランドはどうすればいい??
難しいなぁ。
お客側が定食屋として見ているか、高級店として見ているかによっても違うし。
声掛けする・しないの見極めが一番難しいというのは確かかもね。

でも、色んなメディアでここまで毛嫌いされる販売員を見ていると、不憫でならない。
だから、心理学や行動心理学などを学び、その辺のことを研究してみたいなと思うことがある。
誰か学費くれないかな(笑)

めちゃくちゃ共感したのは

先日、一通り目当ての店をチェックした後、最初の店に戻って来たときに、店員から満面の笑顔で「お帰りなさい」と声を掛けられたことがあった。いつから、この店は我が家になったのだろうか。すぐさま店を出て、二度と帰ってこなかったことは言うまでもない。

あるある(笑)
私も言われたことあるけど、これって1度目の来店の時にどこまでお客さんと話したかによって感じ方が違うのよね。
がっつり会話でもして「他の店も見てきます!」なんて言って、その店を一旦出て、戻ってきた時に「お帰りなさい」と言われるのはまぁ良い。
だけど、サラっと見回ってちょっと会話したくらいで、他店もチェックして戻ってきた時に「お帰りなさい」は厳しいよね(笑)。

販売員にはその辺の温度感をちゃんと読めるようにして欲しいな。

この記事を書いた人

苫米地香織

日本で一番アパレル販売員を取材しているファッションジャーナリスト
販売員として働きだすが1年で挫折し、アパレル企画会社に転職。独立後は衣装制作、グラフィックデザイナー、ライターとして活動し、現在はファッション業界誌を中心に執筆。これまで取材してきたアパレル販売員は2000人を超える。