先日、Fashionsnap.comにYOKO FUCHIGAMIのインタビューがアップされた。

【インタビュー】「裸が一番のお洒落」YOKO FUCHIGAMIが語る新しいファッションショーのかたち

まぁ、ロバートの秋山が得意とするものまね芸の延長で、架空の人物に扮し、その人が言いそうなことをしゃべるという「憑依芸」。
大元は「クリエイターズファイル」というhont+の中の人気連載の一つ。で、YOKO FUCHIGAMIは結構初めに登場していた。


これは3部作なので面白かったら見ればいいw私は全部見たわ。
始めの頃はシリーズは2分ちょっとだから見やすいのよね。最近のは長いw
この頃は色んな番組で「スポーツブラジャー、スポーツブラジャー」と彼は連発していて「あぁこれが原因か」と感じたわ。

で、何かのインタビューでこの撮影をするときはその業界に関する情報は一切入れないと書いてあった。
だからFashionsnap.comのインタビューや渋谷ヒカリエでのイベントでも、ご本人は「大御所デザイナーだったらこんな事言いそう」だけで発言している訳なんだけど、あながち間違えじゃないのではと思うのよ。

例えばこの部分…

−今のファッション産業のサイクルについてどう思いますか?

コレクションの発表時期としては秋冬と春夏という2シーズンが一般的ですけれど、季節の変わり目にもっと着目することが大事。半年のシーズンにとらわれてちゃダメ。なんなら一番意識すべきなのは季節の変わり目で、そのタイミングでショーをやらなきゃ。どのファッションデザイナーも季節の変わり目を軽視しがちよ。ファッションは気候や天候を意識しなくてはいけないものですから、ファッションショーというのは年に2回ではなくて、本来は年に4回はやらなくてはいけないと思っています。

所々、ツッコミ箇所はあるけどw
季節感は大切だと思う反面、今さらシーズンを気にして服を作るのもねぇとも共感する部分もあるのです。

あとコレね…

−ファッションと日常が結びついているかが大事と強調されていますが

日常と隣り合わせにないと、私はファッションじゃないと思ってるの。なぜならそれはあざといから。服を着ているんだったら「その服は何か日常と結びついているのか」ということを考えないとダメね。例えば緊急事態で外で用を足さなければならなくなってしまった場合、自分のトップスを引き千切って拭くぐらいの覚悟がないと服を着ちゃダメ。汚したくないと思うこと自体が、全くお洒落じゃないわ。

−拭くことを計算して服のデザインをしているんですか?

流石にお尻を拭くためのデザインはしていませんけれど、そういった精神がお洒落の本質だと思うの。トイレットペーパーがないなら、次の段階で服があるじゃないと思わなきゃダメ。それが日常と隣り合わせているということだから。服でお尻を拭けないと思っている人は一番お洒落から遠い存在なの。

服を引き千切ってまでお尻拭きたくないけど、「ファッションは日常と隣り合わせ」と考えたら、汚れることを気にしてちゃダメよね。
実は一時期、服が汚れるのが嫌で中々新しい服をおろせない病を患っていたの。
今は大分回復したけど、まだ心のどこかで躊躇している自分がいるので、この言葉を頭に叩き込んでるところよ。

あと、最後の「「アマゾン ファッション ウィーク東京」を盛り上げるために必要なことは何だと思いますか?」という質問の回答も、良いところ突いてると思うのよね。落とし穴は嫌だけどw
ただのお祭り化では消費の対象にしかならないというのは芸能界も同じだから出た言葉なのかなと思うわ。

更に商売上手だと思ったのはコレ↓よ。
ロバート秋山の体モノマネTシャツBOTY【公式】 http://boty.jp/
辰夫だけじゃなくて、オリジナルも作れるのよ。
ちょっとデザイン考えてくるw

あぁ、私もこんなに楽しくファッション語りたいわ。
もしくはデイリーポータルZみたいに面白おかしく服ネタやりたいな。
仲間募集中w

この記事を書いた人

苫米地香織

日本で一番アパレル販売員を取材しているファッションジャーナリスト
販売員として働きだすが1年で挫折し、アパレル企画会社に転職。独立後は衣装制作、グラフィックデザイナー、ライターとして活動し、現在はファッション業界誌を中心に執筆。これまで取材してきたアパレル販売員は2000人を超える。