大人が伸ばせる「知能」が有ることをご存知だろうか?
普通に考えたら知能は衰えていくだけだと思いますよね。
ところが、知能の発達は成人期に頂点に達したらあとは低下するだけというのではなく、能力,脳力によっては成人期を通じて発達が続くものがあるのです。それが結晶性知能といわれるものです。
知能は大きく分けるとこの結晶性知能と流動性知能に分けられます。若いころより頭の回転が悪くなった、計算が遅くなった、記憶するのが苦手になった、というのは流動性知能の低下によるものなのです。
結晶性知能のテストでは、高齢者のほうが平均点が圧倒的に高点数を叩き出しています。
結晶性知能は成人後も上昇し続けて 60代くらいで頂点を迎え、それから徐々に低下するのが普通です。
経験を使った思考ですので、一般的知識や判断力、理解力などで過去に習得した知識や経験をもとにして状況に対処する能力のことなので、若い人よりもこの能力が高いのです。
経験で得た知識と知識がつながり出すと、ぐんぐん伸びていくというわけです。
あの情報とこの情報がつながる!とか、そういうことだったのか!という体験が増えたりして、一個一個の知識が連動し始めるわけなのです。
自分が納得できること、役に立つこと、意味のあることが優先的に頭に入ってくるようになり、筋道だって理解する力はグンと伸びていきます。今までの多くの経験で、結びつけていく力が身についているからだといえます。
一方で成人してから衰えていく知能は流動性知能のほうで、
新しいものを学習したり覚えたりするような、経験の影響を受けることが少ない、むしろ生まれながらもっている能力に左右される知能といえます。
その2種類の知能を総合的に発揮出来る、つまり、最も人生で脳が活性している時期はと言えば、35歳から40歳頃といえるでしょう。この時期は経験値を活かしながらまだまだ新しいことに対する吸収力もあるので、この時期にこそおおきなチャレンジができそうですね。
この時期を過ぎたら脳は結晶性知能の割合が大きくなるのだが、それを最大限に生かすのは、楽しんだり、前向きだったり、興味がわくこと、関心があること、役に立てること、納得出来ること、意味のあること、報酬をもらえること、目標が近づいていることなどで出るドーパミンを増やすことです。そうなるとやる気が出て神経細胞どうしが手をつないで連動して動き出します。この神経ネットワークはドーパミンが増えるほどつながりやすくなるのです。
一般的には大きく『短期記憶』と『長期記憶』に分かれます。
短期記憶は数時間から数日単位で消えていく一時的な記憶です。
脳の海馬という部分が必要と判断した情報だけが、脳の中の大脳皮質と呼ばれる場所に送られ、長期間保存される仕組みになっています。いわば倉庫の「引き出し」にしまわれ、長く記憶されるというわけだ。
長期的に記憶するには、記憶の重要さを判断する海馬に「これは重要な情報だ。長期的に記憶しろ」と判断させればいいのだが、どうするのがいいか。
それは、「繰り返し、情報が入ってくるかどうか」です。
一度きりの情報であれば「重要でない」と判断して、忘れていきます。
五感を駆使しましょう。
また覚えたら寝るということも,記憶にとって大切なことです。