起業する決心を固めた貴方
もしかしたら明日から起業家向けセミナーや懇親会で起業家さんの熱い想いやノウハウを学ぼうとしているかもしれませんね。
また机に向かって経営学の本を片手に猛勉強しているのかも。
もちろんそれらは大いに必要なことであり、ないがしろに出来ません。
それだけでなく起業して経営力をアップさせていくには日々勉強でゴールなんて存在しないでしょう。
その中でもあえて。
あえて、今起業しようとする貴方にとって絶対持っておくべき最低限の知識とは。
①3W1Hを常に考えてビジネスを組み立てよう
「4W1Hメソッド」は学校の授業でもでてくるのでご存知の方も多いはずです。
ビジネスでは「3W1Hメソッド」として、この4要素はとても重要になるのです。
(1)Whyなぜ、それをやるのか?Whom誰の為にやるのか?
このWhyとWhomは常にセットで考えるべき問題です。
WhomのないWhyでは結果的に利己主義になってしまいます。
さらに、Whyが正しいことであるか悪しきことであるか・・・これによって目指すビジネスモデルの質が全く違うものになるでしょう。
Whyが悪であれば、それは信用のできるビジネスになるでしょうか?
利益を生む、要するに稼ごうとすると極論ですが2通りの方法が存在します。
・人をだまして稼ぐ
・人の役に立って稼ぐ
貴方が理想とし目標にするビジネスモデルを構築する為に重要な概念になるのです。
そのことから考えても、この最初に来るWhyは会社組織でいう「企業理念」であり「方針」なのです。
(2)What何をするのか?
上記の「誰に」はビジネスの世界で市場であり顧客、つまりマーケットにあたります。
対して「何を」とは商品でありサービスであり、つまりはプロダクトの事になります。
貴方の思う素晴らしい商品を顧客に認めてもらって新たなブームを巻き起こすのか?
顧客のもっているニーズに的確に答えるべく商品を提供して満足を勝ち取るのか?
「誰に」と「何を」は相互関係になっています。
(3)Howどのようにやるのか?
あなたの考えたビジネスアイディアで、どのように収益を出すのかを考える必要があります。
実際に貴方の技術やスキルで何ができるのか?それをしっかり分析理解して
その上で「What」を考えていくことになるでしょう。
貴方の考えたニーズや課題に対する解決にお客様は幾らの価値を感じて代金を支払うのか?
「Why」「How」「What」が一貫していることであり、
「Why」「How」がコアとして設定されていれば、
「What」は応用できるということです。
②お金の知識
ビジネスを行っていく上で、絶対に切り離せないのがお金です。
会社経営の一番のコアになるのがお金ですから人任せにせずに最低限の知識は必要不可欠なのです。
(1)会計・経理
領収書やレシートは必ず貰って残しておいてください。
それらがない場合は、「いつ、どこで、何にいくら使ったか」がわかるようメモを残しておきましょう。
法人の場合、自分の財布と会社の財布は別なのできっちり分けて管理しましょう。
また法人の場合は、税理士などの専門家に会計と税務処理を任せた方がいいでしょう。
個人事業主であれば、所得税と消費税の計算を行うだけです。
帳簿への記帳や決算書についても、会計ソフトを使えば自分で処理を行うことも難しくありません。
(2)貸借対照表
会社の資産と負債を表にしたものが、貸借対照表です。
重要になるのは貸借対照表の右側にある、負債と純資産です。
起業する際には自己資金が幾らあり、幾ら借入しなければいけないかを決めることが重要です。
そのためにも、資産調達の必要額をしっかりと決めることが必要です。
次に左側、こちらは資産を表しています。
人件費・家賃・設備など等、貸借対照表の右側にある資金で何に支払われて現金がどれだけ残ったかを示しています。
この基本を理解して、貴方が起業する上で必要な資金と、その資金で何を購入すべきかを明確にすることができます。
(3)損益計算書
利益がどれだけあったかを表しているのが損益計算書です。
利益とは「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前利益」「当期純利益」の5つに分かれています。
単純に売上から仕入れを引いたのが、売上総利益(粗利)。
本業に必要な経費を差し引いて得た利益が、営業利益。
本業以外での収益を加味して残ったのが、経常利益。
一時的な損失や利益を加味して残ったのが、税引前利益。
そして、支払う税金を引いて最終的な利益が当期純利益です
まずは、ここまで理解しておけば問題ないでしょう。
貸借対照表や損益計算書は自分で作成出来なくても問題ありません。
法人であれば専門家に任せることができます。
しかし、何が書かれているかを把握出来ていることが重要なのです。
③法律の話
ビジネスを進めていく上で、法律は避けては通れません。
しかし、法律を全て把握することは膨大な時間を費やさなければなりません。
そのため、基本的には弁護士や税理士、公認会計士などの専門家に任せる必要があります。
ビジネスでは民法・会社法・労働法・税法・中小企業基本法など常に向き合う必要のあるこれらの法律があります。
またそれ以外にも業種・業界により専門的な法律が多々存在します。
例えば、飲食店であれば「食品衛生責任者の資格」、そして都道府県からの許可が必要です。
この際、適用されるのは「食品衛生法」になります。
リサイクルショップや古本屋などでは公安委員会から「古物商許可」をもらうために、警察署で手続が必要です。
適用される法律は、「古物営業法」です。
このように、業界によりそれぞれの法律が存在しています。
貴方が考えたビジネスに届出、登録、認可、許可、免許が必要かどうかきっちり調べて理解しましょう。
④まとめ
会社経営には本当に多くの知識・知恵・手段・ノウハウに触れる機会が増えます。
それら多くを経験して頼れる起業家に成長することでしょう。
学ぶべき多くの中から起業を志す貴方にとって今、最低限必要な知識とは
ビジネスモデル・お金の管理・法律の3点です。
特に「3W1H」については、どんな時でも常に考えておくべき課題です。
特に「why」については、あなたのビジネスの根本になるべきものです。
大切にしたいですね。