起業で失敗しないために
起業をしたい人の中には、「独立して自由に生きていきたい」「自分の店を持ちたい」「今よりもっと稼ぎたい」など、大きな野望と憧れを持っているのではないでしょうか。
起業するときには、時期や準備の有無などの要因がその後の会社の成長に大きく影響します。
また起業が出来ても継続が出来なければ成功とは呼べません。
会社を設立してから5年以内には80%以上の会社が倒産や業務廃止で消えてしまうといわれている現在、起業で失敗する人の共通点を事前に知っておくことで、失敗を避けられる可能性は高まります。
起業で失敗しやすい人の6つの共通点
起業の目的が間違っている
目的が起業することになっていませんか?
起業する目的を聞かれた時、何かを成し遂げたいと思う方がいる一方で、サラリーマンである事から抜け出したいという理由を挙げる方がいます。
企業の歯車になる事を嫌う方もいるようですが、これは間違っています。
企業には、それぞれの業務に精通する歯車の存在は不可欠で、それを認めない人は、失敗する確率が非常に高くなります。
何故かと言えば、その歯車として人を雇う事ができないからです。
そしてまた、成功する事だけを夢見て何を為すかは後回しになっていませんか。
これは順序が逆で、何かを成し遂げた暁に、成功という果実が実るわけです。
社会の変化に対応できない
起業時のビジネスモデルのままですか?
起業をするにあたっては、ビジネスモデルはもちろん大切なものです。
それがなくて成功することはありませんが、それだけで何とかなると思う人が多いことも、失敗する人に見られる共通点です。
これも世の中の成功事例に感化される弊害とも言えるものですが、ビジネスモデルだけでは会社は成り立たないものです。
そのための経営に関するしっかりとした知識が必要です。
また、起業の時作成した事業計画も、社会の変化とともに柔軟に変える必要があります。
最初に決めた方向性を変えないで、頑固に突き進むのではなく見直すことも大切です。
経費が掛かりすぎる
数字の管理、できていますか?
店舗や工場など、固定資産・設備を持って起業する場合に多いパターンは、売上の見込みを多くし過ぎて、過剰な固定資産・設備を抱えてしまいます。
また、立ちあげたビジネスで収益を上げることができれば、もっと収益をあげたいと考え、社員を増やしたり建物を大きくしたりすることもあると思います。
給料や家賃などの固定費や光熱費などが、収益を上回るリスクを検討せずに事業を拡大してしまうと、失敗につながってしまいます。
加えて、確定申告のために税理士などに支払う費用も支出になりますし、利益から税金を支払う必要もあります。こうした経費の存在や数字を把握せず、うやむやにしていると、収支のバランスが悪い状態に気づかないまま、運営を続けてしまうことになってしまいます。
仲間との起業
仲間とは、想いを共有できていますか?
会社の立ち上げはサラリーマンとは違い、誰とでも一緒にできるので、気心の知れた友人と始めるケースは珍しくありませんし、実際にそれで成功した会社もあります。
しかし、気心の知れた友人と仕事をすると、仲がいい分、お互いにプロフェッショナルとしての厳しさを求めなくなる可能性が高いのです。
また、仲間を集める時に、事業内容に強い興味関心があり、スキルを持った頼りがいのある人々が集まれば良いですが、「そういった人が周りにいないから」と気軽に声をかけることができる友達とスタートしてしまうのも危険です。
「仲間がいれば問題が起こった時でもみんなで解決できる」という思い込みが、大きな失敗につながることがあるのです。
気軽にスタートできるような仲間で始めてしまうと、うまくいっている時は良いのですが、うまくいかなくなった時に、話し合って解決するどころか責任のなすりつけ合いにもなりかねません。
また事業の方向性や利益分配などで、意見の衝突や不満が溜まり、仲間割れしてしまうケースも見られます。
責任感がない
人のせいにしていませんか?
サラリーマンは仕事でミスをしたとしても上司や社長が最終的な責任を負ってくれますが、起業した場合はもちろん立場が変わります。
自分のミスから社員のミスまで、すべてが自分の責任になります。
しかし、経営者がそういった問題解決を経験してきていない場合、だまされたり裏切られたりなどのトラブルがでてきた時、責任を負う覚悟ができずに原因や責任を他に求め、社内での信用も失ってしまうことがあります。
責任を他に押し付けがちな経営者は周囲からの信用を得られにくいので、会社の成長も難しくなるのです
商品ニーズを把握しない
ニーズにあった商品ですか?
起業の失敗で最も多い失敗のひとつです。
自分で提供する商品・サービスに惚れ込み、世間のニーズとマッチしていないことに気付かず起業してします。
また、ブームが起きている業界に参入すれば稼ぎやすいと思い、後先を考えずに飛び出してしまうことは危険です。
なぜならそういった考えを持っている人は他にもたくさんおり、いざ参入した頃には業界が飽和状態になっていることも珍しくないからです。
いくらブームで需要が増えているといっても、供給の方が多くなったとたん顧客が他に流れていくので、稼ぎやすい状態とはいえません。
商品・サービスが良ければ自然に売れるとはかぎらないのです。
まとめ
起業に失敗する人には特徴があり、大きく一発勝負をするのもよいのですが、問題点を意識してみるだけでも大きな違いになるはずです。
- なぜ自分は起業したいのか?
- どんな未来を描くのか?
- どんなことなら続けられるのか?
自分の中でのぶれない軸を明確にしていくことも大切です。
その軸が見出されたとき、覚悟が生まれ行動へとつながっていくのだと思います。