京都中華の名店「鳳舞楼」様で不定期開催。日本茶インストラクターによる、京都中華に合う日本茶講座。
京都中華料理には日本茶がおすすめです。
中華料理店でお茶というと、ウーロン茶やプーアル茶などの、いわゆる“中国茶”のイメージが強いのではないでしょうか。たしかに、一般的に中華料理は味も香りも強いというのが特徴の料理であるため、香り高い中国茶との相性が良いものです。
しかし、「京都中華」は少し違います。和風だしを使った❝あっさり味❞が特徴の料理です。和風だしの料理には、日本茶がよく合います。
京都と日本茶
京都は、一説には、日本での茶栽培の始まりの地とされています。鎌倉時代に中国の宋から持ってきた茶の種を、現在の京都市栂尾(とがのお)に蒔いて栽培を始めたことが最初とされているのです。
そこから約800年の間、京都の地ではお茶の栽培が続けられています。絶えずにずっと続いているということは、栽培に適した土地、環境だということです。
現在では、茶産地の代表が静岡や鹿児島になっていて、京都府での茶の生産量は、全国シェア3〜4%ほどです。
しかし、生産量は多くないものの、京都府産の碾茶(てんちゃ)という抹茶の原料は、毎回全国の茶品評会で上位を多数獲得しています。京都は、代表的な、質の高い抹茶の産地なのです。
碾茶(てんちゃ)について
碾茶というお茶の存在を知っている人はあまりいないと思います。碾茶は、石臼で挽いて抹茶を作るための原料なので、碾茶そのものとして一般に出回ることがほとんど無いので認知されないというのが、その主な理由です。
ただ、この碾茶、挽いて抹茶せずにそのままの状態で食べる、また淹れて飲むと、とても上品な味と香りに包まれ、格別なのです。
私は碾茶農家、碾茶工場で働いているので手に入れることができます。初めて碾茶を飲んだとき感動を覚えたことは今でも忘れません。
東北人だからこそおすすめできるお茶
私は、日本茶インストラクターという資格を持っています。幼少の頃からお茶好きだったため、お茶のおいしさを人々に伝えたいと考え、取得しました。
資格取得のためテキストで勉強していたときに、全く理解できず実感が湧かないと感じたのが、茶の栽培と製造についてでした。このままでは、人にお茶をきちんと伝えることができないから自分で身を持って経験する必要があると考えました。
私は福島県出身の福島県在住です。近くに主だった茶産地がないため、経験することができません。そこで、茶の栽培と製造の仕事を探していたところ、縁あって京都の地でその仕事に就くことができました。
実際に京都の地で仕事をしてみると、京都では様々な品種のお茶を栽培していることや煎茶、碾茶、玉露などのいろいろな種類のお茶を製造していることが分かりました。
このような多種多様なお茶は、東北ではほとんど手に入らないため、いろいろと飲み比べて研究してみました。質の高いものが多く、他の茶産地とは比べ物にならないと感じ、感動しました。
これは、私が、質の高いお茶が手に入りにくい東北人だったために感じることができたのかもしれません。京都ではあまりお茶を飲まないと聞きます。近いと良さに気づきにくいのかもしれないですね。
それはとてももったいないです!せっかく優良な茶産地に近いのですから、ぜひ質の高い京都のお茶(宇治茶)を飲んで、感動してみてはいかがでしょうか?
講座の内容
今回は、京都中華に合う日本茶の講座ということで、原則は京都府産のお茶(宇治茶)を使いたいと考えております。また、コンセプトは、「高級茶をお気軽に」ということにしたいと思います。お茶は、質が高く高級なものを使いますが、茶道具は、どこでもお手軽に手に入るものを使います。
この講座を受講することによって、普段なかなか手を出しにくいと思われがちな高級茶を身近に感じ、ご自身でも気軽に飲めるようになっていただければ幸いです。
①フルコース
抹茶の点て方、玉露の淹れ方、碾茶の淹れ方、煎茶の淹れ方を学んでいただくコースです。
- 料金 おひとり様15,000円(税込み)
- 所要時間 約2時間
②玉露コース
玉露の淹れ方、碾茶の淹れ方、煎茶の淹れ方を学んでいただくコースです。
- 料金 おひとり様10,000円(税込み)
- 所要時間 約1時間30分
③お気軽コース
碾茶の淹れ方、煎茶の淹れ方を学んでいただくコースです。
- 料金 おひとり様5,000円(税込み)
- 所要時間 約1時間
④抹茶飲み比べコース
京都には数多くの茶問屋さんがあり、それぞれに個性があります。そのうちの何件かのお店の抹茶を飲み比べていただくコースです。点て方はお教えします。
- 料金 おひとり様15,000円(税込み)
- 所要時間 1時間30分から2時間ほど
⑤煎茶飲み比べコース
煎茶も問屋さんごとに個性があるため、飲み比べしてみると興味深いです。また、単一品種のみで作った煎茶もあるため、品種別に飲み比べしてみるのもまたおもしろいです。
- 料金 おひとり様5,000円(税込み)から。(内容によって要相談)
- 所要時間 2時間以内くらいを想定
※どのコースも一回完結型の講座です。一度ご受講いただければご自身でお茶を淹れる(点てる)ことができるようになるよう、丁寧にお教えします。
※どのコースにもお茶菓子を何点かお付けします。
※なるべく稀少で質の高いお茶を使いたいため、完売等で仕入れできないことも考えられます。その際は、別途ご相談いたします。
※どのコースもおひとり様から受講していただけますが、2名様以上でご受講いただくと、お互いに淹れたお茶を飲み比べできるなど、より楽しくなります。(同じように淹れたつもりでも、必ず違いが出るので興味深いです。)
講座の実施について
講師が京都でお茶の仕事をしているのが、5月上旬から8月上旬頃、9月下旬から12月初め頃です。その期間中に、相談に応じて開催することとなります。それ以外の期間でも実施は可能ですが、活動拠点が福島県となるため、別途、交通費をいただきます。
また、今回は、鳳舞楼様で開催することを前提としておりますが、交通費をご負担いただければ、全世界どこにでも出張いたします。ご相談ください。
講師について
佐藤公平(さとうこうへい)
1985年(昭和60年)3月20日生れ。
福島県伊達郡川俣町出身(在住)
日本茶インストラクターの資格を取得し、京都で茶農家、茶工場の仕事を始めて4年目(2022年現在)。
保有資格
- 実用英語技能検定2級
- 小笠原流礼法中伝証
- 普通自動車第一種免許
- TOEICスコア660
- Webクリエイター能力認定試験エキスパート
※プロフィールの詳細については、こちらのページをご覧ください。
他の講座について
今回は、京都で、京都中華に合う日本茶を。ということを前提に作った、高級志向の講座をご案内しましたが、一般的な講座も実施しております。その講座については、こちらのページをご覧ください。